リーダーシップ発揮とリスクテイク

新商品・新規事業の企画・提案を指導していますが、
個人で取り組ませると行き詰る人が多いので、グループで取り組んでもらっています。

その際、グループ内のリーダーシップ発揮が重要となるのですが、
いくつか困るケースがあります。
(1)誰もリーダーシップを取ろうとしない
(2)特定の人が、仕方なくやっている
(3)みんながリーダーシップを取ろうとして、「船頭多くして船山に上る」状態になる
(4)楽観的に考えすぎて、リスク面の考慮が不足している

(1)や(2)は初期段階ではありうるのですが、
私の指導プログラムでは、誰かがグループ内でリーダーシップを発揮しないと前に
進めないようにしているので、そうすることで消極的なリーダーシップという
状態にはならないようにしています。

問題は、みんながリーダーシップに積極的になった後の、(3)や(4)の状態です。

リーダーシップを発揮するよう促すので、皆さん自分なりに貢献しようとして、
(3)のような状態になることがあります。

これの対処策は、課題の難易度を上げることです。
簡単な課題であれば、誰でもリーダーシップが発揮できますが、
課題の難易度が上がると、誰でもリーダーシップ発揮というわけには行かないので、
自然に、出来る人がリーダーシップを取るようになり、落ち着いてきます。

最も困るのは、(4)のケースです。
リーダーになった人自身が、「行ける、行ける」とアクセルを踏み続け、
落とし穴にハマったり、崖を落ちていくことです。

こちらは、事前に警報を鳴らすのですが、自分たちのアイデアに惚れ込んでいると、
それも上の空のようです。

そこで、一計を案じたのが、「最悪の想定」です。
これは、せっかくのいい雰囲気を台無しにする可能性もありますが、
潜んでいる落とし穴や迫りくる崖に気づかせる効果があります。

結局、リーダーシップは、理論を学んでも、実践で役立たないと何にもならないので、
理論を教えながら、それを実践させて、体で感じて覚えてもらっていくしかありません。
その際に、結局ダメだったというのでは、残念な記憶、ネガティブな体験しか残らないので、
なるべくプラスの方のいい学びがあるように、いろいろと考えたり、取り組んだりする課題を与えるようにしています。

Follow me!