欧米のビジネススクールの指導方法の進化

私が企業派遣で米国のシカゴ大学にMBA留学したのは1980年代でしたが、
その頃から見ると、欧米のビジネススクールの指導方法もだいぶ変わってきています。

かつては、「ハードナレッジ」と呼ばれる会計や経済、マーケティング、ビジネス戦略等
企業経営に必要なマネジメント関連知識を学ぶということが中心でした。
当時は、日本製自動車が米国で売れに売れて、日本的経営が注目を集めていました。
わざわざMITの研究チームがトヨタのかんばん方式等を日本に研究しに来たくらいでした。

その後、経済の成熟化に伴って、既存事業だけやっていたのでは、国も企業も先がないので、
新規事業や、ベンチャー重視の姿勢が出て来ました。
マイクロソフトやアップルが伸びていった時代です。

また、ワールドコムなどの企業の不正会計問題等が相次いだことから、
MBAを取った連中が、その知識を悪いことに使っているのではないかというMBA批判が起こり、
ビジネス倫理が重要視されるようになってきました。

その結果、「ハードナレッジ」にベンチャー論や企業倫理論が加わりました。

そしてさらに、知識を得るだけではダメだということで、それを実践的に活用する
リーダーシップのような「ソフトナレッジ」も重視されるようになりました。
米国は、日本と異なりもともとリーダーシップ論の研究も盛んで、かつ学生に
リーダーシップ論を教えて来ていましたので、すぐに導入できました。

さらに2000年代半ば以降、それら「ハードナレッジ」と「ソフトナレッジ」を融合させて、
新規事業のビジネスプランコンテストに出場するとか、
現在進行形のリアルなケースに取り組む等の日本語いうアクションラーニング
(英語では正式にはアクティブラーニング)といって、実践的な学びが重視されるようになってきました。

このトレンドは、数年~10年位遅れで日本のビジネススクールにも取り入れられるようになってきています。

オフィス井口は、企業での実践的なコンサルティング経験をもとに、ここ15年ほど新規事業や
既存事業の改革等のアクションラーニング型のプログラムに取り組んで来て、
そのアウトプット精度を高めて来ています。

オフィス井口のビジネス研修プログラムは、こちらをご覧ください。

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