危機意識と不安の違い

以前、ある会社の研修で、「危機意識の語り」をやろうとしたら、
担当の人事の方から「社員を不安にさせるようなことは言わせないでくれ」
言われて、没になったことがありました。

どうもリストラの続いていた会社のようで、組合から、「社員に雇用不安を
抱かさないでくれ」と強く要望されていたということでした。

さて、それでは「危機意識」と「不安」は同じなのでしょうか?
私は違うと思っています。

両者の違いを下表にまとめてみましたので、見て見てください。
「不安」を持たせると、人間心配になって防衛的な行動を引き起こす可能性が
ありますが、前向きな積極的な行動には繋がりません。

それに対して、「危機意識」を持たせると、「このまま同じことを続けていては
だめだ」と感じて、「従来の考え方ややり方」を改め、危機から脱出することが
できるような前向きな行動が起きてきます。

社員に「危機意識」を持たせる必要があるのは、まさにこのためで、
外部・内部環境の変化等により、従来のやり方を大きく変えていく気持ち、
エネルギーを生み出させるのです。

このため、上に立つ人は、部下に適度な危機意識を持たせ、変化に繋がる前向きな
行動を引き出す必要があるのです。

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