良いテーマ vs 悪いテーマ

社内提案や新製品・新規事業の指導をしていると、テーマ選びで躓く人
多く見かけます。

テーマの選び方が悪いと、いくら先に進もうとしてもうまく行かず、結局
途中でテーマチェンジをせざるを得なくなります。
そうすると、後で時間が無くなり、慌ててやっつけ型で提案や提言をまとめる
結果となり、結局いいものになりません。

ですから、良いテーマの選び方というのを知っておいて、後で後悔しなくて
済むようにしたいものです。

では、良いテーマvs悪いテーマということで対比して考えてみたいと
思います。

まず、悪い方ですが、
第1に、テーマの目標、目指すところが低いことが挙げられます。
つまり、あまり大したテーマでないものを選んでしまうことです。
こうなるには、理由があります。
あまり大それたテーマにしてしまうと、目標が達成できそうにないとか、
後で収拾が付かなくなるのではないかと恐れ、
比較的簡単にまとめられそうなテーマを選ぼうとする誘惑が働くのです。

そうすると、テーマ自体が大したことではないということで、
結局見直しを求められます。

第2は、テーマの対象となる人たちの具体的なニーズを押さえていない
ケースです。
雨の日に、駐車場で自分の車のトランクにびしょ濡れになりながら
車いすをしまっている身障者の人を見かけて、
後ろのハッチから乗り移れる改造車を作らせた社長さんがいました。
でも、実際に身障者の人に聞いてみたら、そんな車は要らないと言われたのです。
カッコ悪い車には乗りたくないと。
ですから、改造車を作る前に、身障者の人に具体的に聞いてみれば良かったのです。
自分の思い込みで、顧客のニーズを決めつけてはいけません。

第3は、テーマを実現できるシーズ(技術等)が見つからないケースです。
台風の被害を減らすために、進路変更できるようにしたらいいと考えた人がいました。
でも、では具体的にどうしたら進路変更ができるのか、どういう技術があればできる
のかが見つからずに没になりました。
テーマ提案は、できたらいいことをただ提案すればいいというものではありません。

一方、良いテーマというのは、今述べた3つのポイントについて、その逆になっていれば
いいのです。
良いテーマ選びを心掛けましょう。

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