コア・コンピタンスの3要件

ある企業で中期経営計画策定プロジェクトがスタートしました。
社長を含む幹部の人たちに集まってもらって、ワークショップ形式で
ミニ講義とグループ討議で、プロジェクトチームの皆さんに議論しながら、
まとめて行く進め方をします。

今のところ延べ12回集まってもらって、今年度中には完了する予定です。

一般に12回も集まるとなると、何をそんなに議論することがあるのかと
思われがちです。
案の定、今回の会社の方々にもそう思われていたのですが、
第1回の事前課題とグループ討議に取り組んでもらうことで、
たくさん議論することがあるということが、少しは理解してもらえたのでは
ないかと思います。

そして、第1回の集まりで議論してもらったことの一つに「コア・コンピタンス」
があります。
自社の核となる強みは何なのか?
このテーマを初回に入れているのは、皆さん結構自社の本来の強みについて
曖昧に捉えていたり、人によって見解が異なったりしているからです。
そうすると、ビジョンや戦略を打ち出す際に、あらぬ方向に議論が向いてしまう
ことがあり、本来の強みを活かしたビジョンや戦略が設定できなくなる
リスクがあるのです。

今回グループ討議で議論してもらったら、案の定いろいろなコア・コンピタンス候補が
出てきて、百家争鳴状態となりました。

ですので、戦略立案を行ったり、中期経営計画を策定する際には、
「ウチの会社の本当の強みは何なのか?」ということについて
共通認識を形成しておくことが重要なのです。

下記が、ハメルとプラハードによるコア・コンピタンスの3つの要件です。
(1)顧客価値の実現
(2)独自性
(3)企業力の拡張性
となります。

皆さんの会社でも、一度きちんと議論して、自社・自事業のコア・コンピタンスに
ついての共通認識を作っておくといいと思います。

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