「マイナス思考の私は、新規事業には向かないでしょうか?」

ある企業内でのビジネスプラン作成ワークショップに参加した受講者の
一人から、タイトルにあるような質問を受けました。

一般に、新規事業の企画には、ポジティブ思考=プラス思考の人が
向いています。

それは、ネガティブ思考=マイナス思考の人に未来のことを考えさせると、
悪い方の未来のことを先に考えてしまうことが多く、
失敗したらどうしようとか、うまく行かないリスクが高いのではないか等、
マイナス面の不安ばかり考えて、企画が前に進まないことが多いからです。
そして、マイナス思考の人たちの一番多い結論は、「この新規事業は
失敗するから、止めた方がいい。」というものです。
それは、失敗するリスクを恐れて、そうならないように予防線を
張ろうとするからです。

それに対してポジティブ思考の人は、プラス面に目を向けられるので、
企画が前に進みやすく、新しいことにも積極的に取り組めるので、
新規事業の企画も進みやすく、取り組みを始めた後の成功確率も高める
ことが出来ます。

一般に、多数派を占めるマイナス思考の人たちは、プラス思考の必要性は
感じているものの、自分達の思考特性を正当化したいがために、
プラス思考の人たちは、ただのノー天気じゃないかと思いがちですが、
ポジティブ思考とノー天気とは違って、ポジティブ思考の人でも
リスクサイドはちゃんと考えています。

以上の考察を踏まえて、私が彼に応えたのは、以下のようなことです。
「自分がマイナス思考傾向である自覚を持っていること自体はいい
ことです。」
「マイナス思考の人たちは、新規事業のリスク面には目を向けやすいので、
リスクの洗い出しとその対策を検討する役割に回ったらどうですか?
新規事業の企画でも、そういう役割は必要なので、チームに貢献できる
のでは?」
「それと、これを機会に、ポジティブ思考のトレーニングに取り組んで
みてはどうですか?
「思考特性に応じて、ポジティブ思考のトレーニング方法はあるので、
それに取り組んでみたら、今後の人生にも役立つのでは?」
ということです。

すると、彼は納得した顔で自席に戻っていきました。

ジティブ思考の方が、勉強でも仕事でもいい成果が出せ、
人生も健康で長生きできることが分かっています。
ですので、前向きなことを考える機会を与えられたことをチャンスと
受け止めて、そのチャンスを積極的に掴みに行くといいことがある
でしょう。

彼の今後のプラス思考への取り組みとチームへの貢献に期待したい
と思います。

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