社内に渦巻く世代間ギャップ

会社・組織の中にはいろいろな人がいます。
その分類の一つに「世代」があります。

典型的なのが、「団塊の世代」で、戦後のベビーブーム世代で、1947年~51年
位に生まれた人たちで、もう引退していますが、私たちが会社に入った時に
上司や課長だった人たちです。
人数も多く、競争が激しかったので、モーレツな人が多く、一つの会社で定年まで勤め上げ、
老後は第二の人生ということで、現在は年金生活をエンジョイされています。
私にも何人か先輩がいて、「君たちの世代は大変だね。年金も減っちゃって」等
と仰っています。

先日、今後社内研修会を行う予定のお客様と打ち合わせをしていて、
社内での世代間ギャップの話が出て来たので、広告代理店の方が書いた本を
ベースに世代論を1枚ものにまとめてみました。

私たちは、いわゆる「シラケ世代」と呼ばれる世代で、それ以前の学生運動などに
打ち込んだ世代の人たちからすると、シラケているということで、シラケ世代という
レッテルを貼られました。
子供の頃、学生運動で起きた東大安田講堂占拠事件とか、あさま山荘事件とかを
TVで見ていて、「あんなことしてもなぁ」と思ったものです。
親からも、「あんなこと、マネしちゃだめだぞ」と戒められました。

33歳で三和総研に移って、下に入ってきた人たちを飲みに誘っても、
「いや、結構です」と断られて、「あぁ、やっぱり『新人類』なんだ」と感じたこと
があります。彼らの親はもう戦後生まれなので、個人主義の傾向が強く、
上司や先輩に気を使うということがあまりありませんでした。
「そんなものかぁ」と思いました。

その後入ってきたのが「バブル世代」で、就職時に売り手市場だったので、
「オレ様」感がありました。実力以上に自信があるというか。
ただ、この世代以降バブル崩壊で企業が採用を手控えたので、下が少なく、
一人で仕事をこなす期間が長くなり、30代になっても「部下を持ったことがない」
という人たちが増えました。プレーヤー的な人が増えたわけです。

その後の「団塊ジュニア」は、ITコンサル会社時代に部下としていましたが、
就職氷河期だったので、手に職というか、MBAや資格を取りたがる傾向にありました。

さらに下ると「ゆとり世代」、文科省の「ゆとり教育」で育ったので、
のんびりしていると言われます。
マイペースで、責任が重くなる管理者にはなりたくない人が多いというアンケート結果
が出るようになって、それ以前の世代と考え方の違いが際立ちました。
あまり上昇志向がありません。
ただ、「ゆとり世代」というと聞こえが悪いので、語感が似ている「さとり世代」と
いう呼び方もあるようです。

この「世代」に名前を付ける人というのは、どうもそれよりも上の世代の人たちのようで、
上の人たちが、「最近の若い連中は、○○だからな」というレッテル貼りから
来ているように思われます。
「団塊の世代」の名付け親も堺屋太一さんで、1935年、戦前生まれの人です。

先日、「シン・ウルトラマン」を観てきて、子供の頃TVで観たウルトラマンを思い出し、
その人間観・世界観がその後の人生観に結構影響を与えているな、と感じたので、
やはりそういう時代の影響というのはあるんでしょうね。

このように人間、生まれ育った環境の影響を受けるので、時代が変われば、人も
その考え方も変わるということで、会社・組織の中にはいろいろな世代の人たちが
同居していることを理解して、ことにあたる必要がありますね。
自分たちの世代の社会通念だけではダメだということです。

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