「べき」と「たい」の合意を作る

中期計画や事業計画、社内提言など将来のことに関する企画を指導する
ことが多いですが、その際に気を付けていることがあります。

それは、それが当人が実行や実現したくなるようなものでないと、
意味がないということです。

自分に特に実現意欲がなく、「誰かがこれをやったらいいのでは?」という程度の
提案・提言では、誰もやる気になりません。

多少の苦労、苦難を伴ってもやり遂げたいと思えるようなことでないと、
誰も真剣に取り組みません。

ですので、提案者自身、企画者自身がやり遂げたい、実現したいと思えるような
提案や企画を練る必要があります。

そのためには、下図に書かれているような「べき」と「たい」が合意できるような
内容で企画したり、提案できた方がいいのです。

一般に「~すべき」というのは、意識上の言葉、「~したい」というのは、
無意識の言葉と言われています。

別の言い方をすると、「~すべき」というのは、自分を外から見て
役割や立場からそうした方がいいと思えることであるのに対して、
「~したい」というのは、自分の内側から出る願望や欲望・欲求から出てくる
言葉です。

私たちは、親や学校の先生から「~すべき」ということをいっぱい教わりますが、
そうしたことは頭の片隅に置いては置くものの、
実際には、自分が「~したい」と思えることを実行してしまいます。
「勉強すべき」だが、でも「遊びたい」というのが典型的なパターンです。

ですので、社会生活を送る上では、他の人の同意も必要なので、
「~すべき」という要素も取り入れつつ、自分の内から出てくる「~したい」
という要素も入れて、両者の折り合いが付くところで、意思決定する、ものごとを
決めていくと、実行や実現に繋がりやすいのです。

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