ビジョン・ストーリーが実現する喜び

先週、前中計が無事終了し、次期中計に向けて新たなプロジェクトをスタートしたお客様の所で、
キックオフの懇親会があり、前中計にも参加したメンバー
の皆さんから、感想を聞いてみました

多くの皆さんが、第一に挙げたのは、掲げた経営目標が達成できたこと、自分の業績が計画通り
だったことなのは当然ながら、2つ目に出て来たのは、前中計策定時に書いた
自分のビジョン・ストーリーが実現した/していないという話しでした。

具体的には、どういうことでしょうか?
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私が指導する各社の中期経営計画策定プロジェクトでは、毎回、最後の方で、プロジェクトメンバーの
皆さんに3年後の中期経営計画が終了時点での「望ましい将来像」を、ビジョン・ストーリーの形で
書いてもらっています。

そして、この会社では、「ビジョン・ストーリー集」ということで、誰が書いたか分かるような形で
ビジョン・ストーリーを集めた文集を作ってもらっていました。

ですので、誰がどんなビジョン・ストーリーを書いたかは、皆さん読んで分かっているわけです。

その上で、私から、「どうですか?皆さんのビジョン・ストーリーは実現しましたかね?」
水を向けたところ、何人かの方々から、自分のは実現した、いやまだ実現してないという回答が
あったのです。

例えば、その中の一人、女性マネージャーの方が書いたビジョン・ストーリーには、以下のような
ことが書かれていました。

3年後には関西に新社屋が完成し、その新社屋には、カフェを兼ねた食堂があり、
食堂からは、窓の外に美しい港の景色が見られる。
洒落たカフェのようで、これまで慣れ親しんだ安い「食堂」の雰囲気とは段違いである。
朝、出勤すると、自分は、まずそこでコーヒーを淹れ、
マイカップの淹れたての香りを楽しみながら、自席に着いて、PCを立ち上げるのであった。

このストーリーは、とても印象的だったので、私もよく覚えていて、
懇親会に参加してくれた女性マネージャーの方に、
「どうですか?○○さんのビジョン・ストーリーは実現しましたかね?」
と尋ねてみたのです。

そしたら、嬉しそうな顔で、「はい、実現しました!」と応えてくれました。

ちょうど、その懇親会場となっている新しい食堂は、○○さんがビジョン・ストーリーで
想像した場所で、会場の外は、だんだん宵闇が迫ってきており、
窓の外には港の灯りが見え始めていました。

その満面の笑みをたたえた顔を見て、私は、「○○さんに、喜んでもらえて良かったなぁ」、
また、「実現できて良かったなぁ」と深く感じ入ったのでした。

中には、「まだ、実現できていません」という人もいましたが、
皆さん、「自分の夢が会社の中計を通して実現できた/実現したい」と思っていることが
よく分かりました。

中期経営計画というのは、会社の計画なのですが、このように社員・役員の人達の想いや夢を
実現する手段の一つでもあるわけです。

私たちは、自分の人生の多くの時間を会社とともに過ごすわけですから、
その時間が、自分の想いや夢を実現するプロセスと一致していれば
こんな幸せなことはないんじゃないでしょうか?

ビジョン・ストーリーについての説明は、こちらをご覧ください。

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