経営計画策定方法の第3の道
先週、新規先に呼ばれて、人生初の石川県金沢市に行ってきました。
お客様先では、比較的若手の人達が集まって、新しく中期経営計画策定プロジェ
クトがスタートしたところでした。
このため、私から中期経営計画策定方法について、複数のアプローチ方法がある
ことを紹介しました。
1つは、多くの会社が行っている、現状分析から始めるフォーキャスティング型
アプローチです。このアプローチは分かりやすいのですが、目標が低くなりがちな
欠点があります。
そして2つ目は、私がよくセミナー等で紹介している、将来像や目標から入る
バックキャスティング型アプローチです。このアプローチは、高い目標を設定できる
メリットがあるのですが、現状と乖離しがちな問題点があります。
また、このアプローチのもう一つの問題点は、バックキャスティング型発想が出来る
人の割合が少ないことです。
一般には、1割以下の人しかやっていません。
このため、バックキャスティング型でやろうとすると、9割の人から違和感を呈されるのです。
人間、自分がやり慣れた思考法で考えたくなるもので、やり慣れていない思考法を採用するには
抵抗感があるものなのです。
それで、第3の道・アプローチ方法があることも紹介して、皆さんに議論してもらいました。
第3回のアプローチというのは、下記の図にある分析先行型2のアプローチです。
このアプローチでは、まず事業環境分析を先に行うので、フォーキャスティング発想しかしない人にも
受け入れられやすいというメリットがあります。
そして何より、皆さん自分の業務には詳しいのですが、会社全体のことを知らない、経営には詳しくない中で
まず会社全体のこと、経営のことについて学ぶことが出来ますので、基礎知識を得るのに有効です。
そして、その上でビジョン・目標設定を行うので、バックキャスティング型発想についても、少し
理解が得られたところで行うため、抵抗感・違和感が少なくなるというメリットがあります。
私がこれまで初めて中期経営計画を策定するという会社さんで取って来たアプローチは、実はこの第3の
方法なのです。