「筋がいいテーマって何?」と問われて・・・

先週、毎年実施している提言テーマ作り込み講座の3回目で、受講者の人達に
提言テーマを仮置きで選んでもらいました。

提言テーマの作り込み講座では、放っておくと、皆さんなかなかテーマを決めずに
ずるずる行くので、どこかでキリを付けて決めてもらう必要があります。

それで、自分たちが挙げたいくつかのテーマ候補の内から、「仮決めでいいから」と
テーマを決めて
もらって、作り込みに入って行きました。

今回は、4グループあり、それぞれで自主的に仮のテーマを選んでもらったのですが、
そのうち2つのグループに選んだテーマの見直しを依頼しました。

1つ目のグループは、過去のテーマとの「類似性が高い」こと、
そして2つ目のグループは、テーマの
「筋が悪いこと」でした。

すると、受講者の一人から、「筋がいいテーマってどんなんですか?」と冒頭の
ような質問が出ました。

そこで私は、事例を示しながら、以下のように答えました。

筋がいいテーマというのは、ニーズとシーズの相性がいいテーマ
です。

例えば、プラスチックは金属に比べて軽量で、絶縁性、断熱性に優れています。
ですから、現在金属材料が使われているものに対して、軽量化を目的としてプラスチックを
採用するというのは「筋がいい」テーマです。

それに対して、現在金属材料が使われているものに対して、強度不足を補うために
プラスチックを採用するというのは、その効果性が疑われるので、「筋が悪い」テーマです。
プラスチックって、金属よりも強かったっけ?と最初から疑われてしまう訳です。

ここで、軽量化や補強というのはニーズに相当し、代替材料としてプラスチックを使う
というのはシーズ面のことをいいます。

ですので、何か提言などのテーマ選びをする際は、ニーズや起きている問題点との
相性のいいシーズ、または解決策を選ばないと、「何で○○なの?」と最初から疑問を呈されて、
聴く側は、最初からまともに聞いてくれなくなります。

因みに、テーマの見直しを依頼した今回の2つのグループは、自分たちの手持ちのテーマ候補の中から
選び直してくれて、今度は「筋のいいテーマ」になりました。

テーマ選びは、このように重要ですので、いいテーマ選びを心がけてもらえばと思います。

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