「免疫マップ」を知っていますか?
「免疫」というと生物学的な免疫反応のことと思いがちですが、実際には、心理
学的な意味での免疫反応という意味で使われています。
昔、「なぜ会社は変われないのか?」というテーマが流行った時期がありました。
私は、同名の本の著者である柴田昌治さんとも当時共同でセミナーをやったことが
あります。
その時は、会社・組織の中ではいろいろなしがらみがあってなかなか変われないだ
ということでした。
このテーマは、日本においてだけでなく、米国でも深刻な問題だったようで、
以前紹介したハーバード大学のロバート・キーガン教授らは、心理学的研究から
「免疫マップ」という手法を開発し、実際に米国の人達に適用して、目覚ましい
成果を挙げることができ、その考え方や取組みが「 」
という書籍にまとめられました。
それが近年日本でも紹介され、自分で自分の「免疫マップ」を書いてみるという
形で取組みが行われるようになりました。
さて、それでは、免疫マップとはどのようなもので、どのような書き方をして
行ったらいいのでしょうか?
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下記の図は、免疫マップの記入例ですが、
「免疫マップ」というのは、ハーバード大学のロバート・キーガン等が提唱している
自己分析のツールの名称で、「変わりたくても変われない」という心理的なジレンマの
深層を掘り起し、変化に対して自分を守ろうとしているメカニズムを解き明かす手法です。
自己防衛本能とでもいうと分かりやすいでしょうか?
この免疫マップは、自分で書くか、対象となる人をインタビューし、聞き語りで
語ってもらったものを書き出すというような使い方をすると良いと思います。
下記の記入例は、私が旧三和総研在職中の出版に関する話題で、
私自身はいろいろと自分の出したい本を出して行ったのですが、
同僚の人達を見ると、下記の記述のような
1.改善目標 に対して
2.阻害行動 や
3.裏の目標 さらには
4.強力な固定観念
等があって、なかなか出版には取れ組めないでいたように思います。
「変われない」ということには、そのことについて何らかの理由や原因があるわけで、
無意識の部分も含めて深く掘り起こし、一つ一つ潰して行かないと、
「変わっていく」ことはできないわけですね。
どうぞ皆さんも記入例を参考に、自分でテーマを決めて自分の「免疫マップ」を書いてみてください。