リーダーシップ論から見た政治家の責任の取り方

参議院選挙での与党大敗を受けて、一旦石破総理の退陣の号外まで出たのですが、
当の石破総理は、「続投」を訴え続けています。

与党内だけでなく、野党からも退陣論が出て来て、少し混沌とした「政局」
なってきています。

どうしちゃったんでしょうね?

私は、企業内研修の中でリーダーシップ論も理論と実践の両面で指導してきて
いますが、一般に、受講者の皆さんは、リーダーシップ論は、必ずしも事前に
きちんと学んでおらず、皆さん、自分のキャラなりにやって来ている状況です。
ですので、きちんとしたリーダーシップ論を学んで、理論と実践の両面で
しっかりと身に着けていく必要があり、そうした指導を行っています。
中には、私の講座を受講して、その後社長になった方もおられます。

そうした観点から、今回の「政局」ついて考えてみたいと思います。
————————————————————————————-
一般に、リーダーには、不確実なことに対して勇気をもって意思決定することと、
その意思決定して起きたことに対する結果責任が問われます。

つまり、リーダーは、まず、うまく行くかどうか分からないことについて、
右か左の選択肢を選ばなければなりません。
そのためには、当然、リスクテイクが求められます。

そして、そのリスクテイクして決めたことについては、最終的にどうなったかで
結果責任を問われます。

ですので、リーダーを張るというのは、それだけリスキーなことでも
あるわけです。

ただ、一方で、成功を収めることが出来れば、メンバーから称賛され、支持されて
その後もリーダーシップを取り続けることが出来ます。

そういう観点で考えると、今回の参議院選挙では、物価対策のための消費税減税は
行わず、2万円の給付金配布で乗り切ろうとして、国民の支持が得られず、
与党が過半数割れを起こしました。
このため、その責任を選挙の責任者が責任を取って辞めなければならないのです。

もし、責任を取らずに辞めなかったらどうなるかというと、皆、その人の言うことを
聞かなくなるのです。

コロナ禍での菅総理がそうでした。
彼がいくら三密を避けてください、外出を避けてください、と言っても、
国民が言うことを聞かなくなりました。
このため、小泉進次郎が4度出向いて、菅さんを説得して辞めさせたのです。

石破さんが総理になって、三度選挙で負けました。
そうであれば、自ら責任を取って辞めるべきなのです。

ただ、なかなか本人が言い出さなかったので、三長老が引導を渡そうとして、
特定の新聞に号外まで出させたのですが、
直前に日米関税合意がなったので、うやむやになってしまいました。

しかし、日米関税合意の結果がどうであれ、三度選挙に負けたわけですから、
本来は責任を取って辞めるべきなのです。

ただ、菅さんの場合もそうでしたが、なかなか本人が言い出さない、言い出せない場合は、
菅さんの時の小泉進次郎のような「介錯」をする人物が現れる必要があります。

さて、今回は、誰になるのでしょうか?
そういう相談相手というか、メンターのような人が居ないことが真の問題なのかも
しれません。

Follow me!