中計目標達成に赤ランプ点灯

先週、3年前から毎月中計の進捗管理を指導している会社で、事件が起きました

今年度は、当社グループで初の中計の最終年度に当たっていて、先月までは、
「このまま行けば、今年度の、ひいては中計の目標も達成できそうです」と
なっていたのですが、「獲れていた大きな仕事が、顧客からのクレームで中断
していて、このまま行くと、契約キャンセルになりかねない」という話が
出て来たのです。

楽勝ムードが、一気に暗転した瞬間でした。

キャンセル事件は、昨年度もあったのですが、今年度はさらに深刻そうです。
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どういうことかというと、前年度末に獲れていた大きなシステム開発の案件で、
要件定義まで進んだのですが、その時点で、お客様から「スコープが違う」
クレームを受けたとのことで、通常ですと、そこから開発に入っていくのですが、
入る前の段階で中断しているとのこと。

小規模なものは、ちょくちょくあるのですが、契約が止まるとまでなると大事です。

それが、前年度問題を起こした同じグループ会社の同じ組織で起こったとのことでした。

前年度も類似の問題があり、1件キャンセルになったことがあったのですが、
同じようなことを、もっと大きな案件で同じ部隊が起こしてしまったのです。

これは、リスク管理が出来ていない典型的な問題です。

私の進捗管理指導は、通常の仕事のPDCAまでは行っていませんから、
その通常はうまく行くはずの仕事で起きてしまったのでした。

詳しい話は聞けていませんが、たぶん、以下のような要因があるかと思います。

(1)力量の不足しているプロマネ(プロジェクトマネージャー)にやらせていた

(2)稼働率が高い中で人を配置してやっているので、体制・力量ともに不足して
いる中で取り組んでいた

(3)スーパーバイズする人を置いていなかったか、目が行き届いていなかった


(4)前年度の失敗の経験を活かせずに同じ轍を踏んでしまった


(5)プロマネの反省が足りず、同じ過ちを繰り返した、または、
学習しない人
だった

私もコンサルのプロジェクト等でプロジェクトものの経験はいろいろとあるので、
だいたい見当は付きますが、今、システム開発会社はどこも非常に稼働率が
高い状態で仕事をしています
ですので、そこにさらに大きな仕事が入ってくると、どうしても、力の足りない人を
配置したり、無理な体制を組んだりしがちです。
その結果、トラブルが起きます。
最悪、裁判沙汰になることがあります。

前年度同じような失敗をしたのですから、もう少し事前に再発防止策を練っておいて
貰いたかったですね。

ひょっとすると、中計のPDCA指導では、目標達成指導だけでなく、リスク管理指導まで
必要ですかね?

まずは、リカバリー策に期待したいと思います。

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