求められる進捗管理できる予算・中計

年が明けると3月決算の会社・組織は、予算編成が始まります。あわせて3ヶ年
中計の策定と発表準備を行う会社もあります。

年末に研修を行ったある会社(A社)は、株式公開企業ですが、株主や社外取締役から
進捗管理のできる中計を求められているそうで、今回の中計から、中計の課題整理
を行い、その進捗管理を行えるようにしようとしているとのことで、膨大な課題
リストを見せてくれました。

また、年明け早々に訪問した非公開企業(B社)では、新中計策定に取り組みたいという
ことで、既存中計を見せてもらいながら、新中計のための終日セミナー&ワーク
ショップを実施しました。

そしたら、意外なことに気づかされました。

まず、A社についてですが、話を聞いていると、どうもコンサルタントのアドバイスのもと課題
整理を行っているようでしたが、私の視点からすると、1つ抜け落ちているポイントがありました。

それは、(1)計数計画、(2)活動計画まではPDCAを行う計画になっていたのですが、
(3)KPIが抜けていることでした。

常々公開セミナー等でもお話ししていますが、予算や中期経営計画等の経営計画は、
(1)計数計画と(2)活動計画、(3)KPIの三位一体で運用されないと、進捗管理の効果が
でにくいものです。

仮に(2)活動計画の管理を行っていても、その活動の経過が十分に出ているかどうかは、
対応する(3)KPIを設定して、進捗管理を行うことが必要です。
コンサルタントの指導を受けていても、このように足りない部分があるんですね。

私は、最初に入ったコンサル会社で多くの顧客企業の中計策定作業を手伝い、
その中で多くの教訓を得ることができたので、その後の中計策定コンサルに活かしてきています。

今回の件、すなわち、戦略課題についての活動計画策定の必要性と
その進捗管理が出来るようにする必要があるということは、
比較的初期の段階で気づいて取り入れて来たのですが、
それから30年以上経った現代においても、
そうした知見が行かせていない事例があることを思うと、ちょっと意外で、かつ残念に思いました。

続いてB社についてですが、現行中計を見せてもらったのですが、(1)計数計画、
(2)戦略課題の整理までは行われていたのですが、
(2)戦略課題の活動計画化と(3)KPI設定までは行われていなかったのです。
セミナーの中では、この三位一体のPDCAの重要性お話をしておきました。

比較的短い間に2社の事例に触れる機会がありましたので、
改めて私の提唱する三位一体のPDCAを声高に訴えて行く必要があると感じ、
今回のコラムを書いた次第です。

参考にして頂けると幸いです。

 

Follow me!