知らないうちに取り入れていた「デザイン思考」
日本では、2010年代後半から「デザイン思考」が紹介され、政府のサービス改革
のガイドラインでも「デザイン思考」が紹介されるくらい広まりました。
「デザイン思考」とは、設計者・デザイナーやクリエーターが用いている思考プロセス
を使って、世の中の問題に対して解決策を見出したり、イノベーションを推進したりする
思考法のことですが、いかがでしょう?
皆さんの会社・組織や業務でも「デザイン思考」を取り入れていますか?
今回は、夏の振り返りのシーズンでもあるので、改めて「デザイン思考」の基本を
おさらいしながら、私が取り組んできた新規事業や改革提言の指導エッセンス
についてお話ししたいと思います。
さて、その「デザイン思考」は、通常5つのプロセスを経て行うとされています。
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以下がデザイン思考の5つのプロセスです(下図参照)。
私は、2006年頃から、コンサルタントとしての経験を活かして、通称アクションラーニング型
と言われる社内提言をまとめる研修や新規事業の企画提案を指導していました。
そうした中で、受講者の人達のアイデアや提言が、自分本位であったり、抽象的で具体性に欠ける
面があることに気づいていたので、
(1)実際に対象ユーザーにインタビューをして確認することや
(2)専門家に聞いて、問題の深堀りをすること
(3)解決策としてのアイデアを、具体的に絵や図に描いてみること
(4)いろいろなアイデア出しをして、そのなかからいいものを選ぶこと
(5)いいアイデアを試作するなどして具現化してみること
(6)そして、試作したものを実験したり、ユーザーテストを行うこと
等をやってもらうようにしてきました。
そうすることで、最終的に経営者や役員の人達に提言した際に高い評価がえられるようになりました。
今回、改めて「デザイン思考」について確認してみると、私が長年かけて、自分の問題意識から
開発・進化させてきたポリシー、手法と合致していたことが分かりました。
皆さんも、業務や提言で、そのエッセンスをお役立てください。