癖のある「話し方」を変えられるのか?

以前も話題にした某企業での社内提言発表会でのことです。

一通りプレゼン資料が出来ると、リハーサルを行います。

本番前日の1回目のリハーサルで、あるグループの先頭バッターの人の入りが
良くなかったので、事後フィードバックで、選手交代した方がいいと告げました。

そして2度目のリハーサルで出て来た先頭バッターは、別の人に替わっていた
のですが、これが少し癖のある話し方をする人で、しゃべりそのものはスムーズ
なのですが、普通の人が聴いていると、少し「怒った」ように聞こえる「話し方」
をする人だったのです。

折角の提言なのに、最初から不機嫌そうに聞こえては、ぶち壊しですので、事後
やはり、選手交代をアドバイスしました。

ですので、本番では、3人目の人がトップバッターを務めるのかな?と思って
いたのですが、何と、翌日の直前リハーサルでも、その怒ったような話し方を
する人が出てきました。

どうも確信犯のようなので、私はそれ以上言わなかったのですが、午後、
その会社の大会議室で役員を前に本番が始まりました

さて、本番ではどうだったのでしょうか?
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そのグループは、3番目に登場してきました。

そして、例の怒ったような「話し方」をする人が、プレゼン資料をポインターで指しながら、
話し始めました。

話の内容は、テーマ選定理由、そのテーマに関する現状と問題点、その原因分析・・・と
進んで行ったのですが、
何と、例の「怒ったような」雰囲気は全く無く、けっこう自分たちの問題意識や気持ちの
籠った「話し方」が出来ていました

聴いている方の役員方も、それを頷きながら聴いてくれていて、
後ろから見ていて、「あぁ、これはうまく話せているなぁ」と感じられました。

人間変わらないもの3つと言います。
それは、1.性格、2.話し方、3.仕事の仕方です。
同窓会などに行くと、誰かの声や話し方を聴いただけで、「あぁ、あいつだ!」と分かりますよね。
それ位、人の「話し方」というのは、変わらないものなのです。

ですので、例の「怒った君」が、こういう大事な場面で、自分の「話し方」を変えられたことは、
画期的なことだったのです。

実は、前日、私がダメ出しをした後に、彼から相談を受けました。
「人からよく「怒った」ような話し方をすると言われますが、
自分としては、事実に即して淡々と説明しているつもりなんですが、
そう言われてしまうんです。どうしたら、いいですかね?」と。

それで、私からは次のようなアドバイスをしました。
声には感情が出るので、実際に自分でそういう感情を湧き起こして喋れば、感情のこもった
話し方が出来るんですよ。」と。

私からは、それだけでしたが、どうやら、彼はそれが実践できたようです。

他人が指摘するのは簡単で、本人にとっては、変えるのは本当に難しい「話し方」ですが、
本気になれば、変えられるということですよね。

ですので、終了後の懇親会でも、私のスピーチの中で彼のことを褒めてあげました。

結果として、いい発表会になり、役員の方々方も高い評価を得ることができて、
良かったと思います。

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