午前と午後で態度が激変・・・どうした?
先日、自動車関連の企業で研修を実施しました。
私の古巣である日産とホンダの経営統合破談の裏話など時事ネタも交えつつ
お話して行きました。
皆さん、それなりに関連業界なので、話は聞いてくれたのですが、いつも取り
組んでもらっている演習で、のらりくらりとしていて、一向にグループまとめ
が進みませんでした。
それは、中に、ちょっとユニークなタイプの人が居て、自分は自社製品は
好きじゃないが、それなりに工夫して、ここまで出世できたので、新入社員にも
そういう話をして、激励しているというような意味不明の話をしたりして、
午前中はシラケてしまいました。
それなりの役職の方々なので、面と向かってお説教をするわけにも行かず、
後ろでオブザーブしていた事務局の人達も困った顔をしていました。
研修の受講者にはいろいろなタイプの人がいます。
ふだんの仕事ではさほどではないのでしょうが、研修となると講師を困らせて
やろう的な輩の人が居ないわけでもありません。
さて、どうしたものかと、1日こっきりの研修ですので、午後には雰囲気を
変えて何とかしなければなりません。
それで、昼食休憩後、午後の部に突入したのですが、幸いなことに
午後は「ガラリ」と雰囲気が変わって、真剣に取り組んでもらうことが
できました。
はて、何があったのでしょうか?
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午後、別の場所で用意されていたランチを食べ終わって、近場でコンビニコーヒーを調達して
部屋に戻っていると、事務局メンバーが入れ替わっていました。
事前に聞いてはいたのですが、午後からは、管理本部統括の役員や部長がオブザーブする
ことになっていて、その人たちが来ていたのでした。
それを知った受講者の人たちの表情は一瞬で変わり、午前中の呑気な研修モードが
午後は真剣モードへとがらりと変わりました。
私の方は、ふだんからいろいろな方がオブザーブに来られるので、
話の内容も特に変えるともなく、ふだん通りに進めたのですが、
見られている方の受講者の人達は、真剣な面持ちになったのでした。
さらに自分の担当部門についての目標や方針を立ててもらうので、
その場での発表ともなると、もっと緊張気味になりました。
もともと研修のプログラム自体が、講義中心ではなく、自社・自部門に当てはめて考えてもらう
演習主体のワークショップなので、真剣に取り組んでもらえる内容にはなっているのですが、
後ろで見ている人がいないと、気が緩むんでしょうね。
この上役の方々のオブザーブ効果は抜群で、午後半日、しっかりと集中して
取り組んでもらえました。
さらに個人的なことまで書いてもらったのですが、それはさすがに発表はせずに、
回遊閲覧のみとしたら、後ろのオブザーブの人達まで覗きに来て、ドキドキものでした。
おそらく翌日の社長向け方針発表会は、私たちは同席はしなかったですが、盛り上がったと思います。
皆さん、現金なものです。