ビジョナリー・カンパニー
企業理念や経営理念を掲げる企業は多いですが、それがどの程度浸透しているかというと、
はなはだ心もとないものがあります。
これまで企業内研修等の機会を捉えて、受講者の方々に社内における理念の浸透度を尋ねて
来ていますが、多くの企業では、全社員には知られていないとか、意味が伝わっていないと
感じられています。
その原因の一つは、理念の浸透活動をしていないこともあるのですが、社員全員が唱和する
というような浸透活動をしている企業においてすら、共感度などは必ずしも高くないという
ことが分かっており、単に浸透活動だけに原因があるわけではありません。
一方で、1995年頃に出されたジェームズ・コリンズらによる「ビジョナリー・カンパニー」
という本によれば、世代を超えて反映する企業は、同業他社と比べ、基本理念を大切にして、
それに基づいて経営陣を選んだり、経営の意思決定を行うようにしていることが明らかに
なりました。
私も自動車業界に身を置いて、ビジョナリー・カンパニーでいうところの基本理念を大切に
する企業が長期にわたって反映するということを身をもって感じました。
コリンズらの主張は、以下のように要約されます。