パーパス設定にも使えるストーリーテリング
シリーズでお伝えしているビジョン・ストーリー体験談集、先週は、ある大手企業
の方にお話を伺ったのですが、その中で興味深かったのが、同社の中で、
ウェイの制定を行う際に、私が行った研修のエッセンスを活用されたということ
でした。
同社向けには、10年ほど前から、係長層向けに「ビジョナリーリーダーシップ
強化研修」を実施しているのですが、ちょうど研修がスタートした時期に、
ある部門のウェイ制定を行おうとしていて、その際に、私が講義と演習で指導
していたストーリーテリングの手法を使われたということでした。
研修立上げ窓口だったKさんは、もともとは他社からの転職組で、営業から人事に配置
替えになった際に、上から、「部門のウェイをまとめろ」とミッションを与えられた
そうです。
慣れないミッション設定に、大学の先生などにも聞きに行ったり、先行事例を持つ企業に
ヒアリングに行ったりしている中、ちょうど並行して係長向けの研修を企画している際に
弊社との出会いがありました。
弊社からは、リーダー層には、「語る力」が必要との趣旨で、
受講者の人達には「エピソードによる自己紹介」や「危機意識の語り」等とともに、
「未来語り」が出来るように、「ビジョン・ストーリー」を書いてもらうプログラムを
提案し、実施しました。
そして、その中の要素の中に「理念のキーワードのストーリーテリング」
というのがあり、理念の浸透に効果的と学び、受講者の人達にも理念のキーワードに
紐づいたエピソードを語ってもらいました。
それを事務局として聞いていたKさんは、「ピンと来て」、
「そうだ。この手法を使って、ウェイのもととなるエピソードを集めよう」と
あちこちにインタビューに出向いたそうです。
そして、そのエピソードのタイトルが、ウェイのキーワードになって行った
ということだそうです。
キーワード自体は数百個集まり、それをまとめていってウェイの粗案を作り上げて
行ったとのことでした。
最近では、パーパス設定というのが流行っていますが、ウェイの制定と似た内容
の部分があり、広げて解釈するとパーパス設定にも使えるということになります。
ストーリーテリングの活用分野については、こちらのホームページをご覧ください。
なお、同社の方へのインタビューは、実名で近々公開予定ですので、乞うご期待。