発表会で尋ねられた答えられない質問とは?

昨年夏にスタートした比較的若手の人たち向けの社内提言発表会が、先週、お客様
社内の大会議室で実施されました。

前日には、提言資料のブラッシュアップとリハーサルを入念に行い、当日も午前中
は、リハーサルを実施し、万全の態勢で臨みました。

ところが、スタート時に、PCをケーブルをつないでも、プロジェクターに映らない
という想定外の機材トラブルもあり、ひやりとしたのですが、そこも本人たちが
ジョークに変えて、リハーサル通りに全員で落ち着いてプレゼンを行いました。

皆さん、結構上手にプレゼンできたと思われましたが、その後のQ&Aで、聴いて
いた役員から、質問が出されたのですが、それが答えられないような質問
が多く、本人たちは答えに窮していました。

さて、どんな質問だったのでしょうか?
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通常は、想定Q&Aも準備しているので、だいたいそういう範囲の中から質問されることが
多いのですが、今回は、その範囲を超えた質問でした。

例えば、
1.あなた方は、会社の10年後の将来像をどう想い描いているのか?
→これは、テーマとは直接関係なく、当事者たちは、そのテーマに関しての将来像や目標は
設定して提言していたのですが、その範囲外でしたので、答えられませんでした。

2.海外の同業他社は、本件に対してどのような対応を取っているのか?
→主として、国内の同業他社と競争していて、かつ自社の困り事について調べ、
改善策を検討していたので、海外の同業他社の本件のような問題に対する対応までは
調べていなくて、答えられませんでした。

3.本業務に関わる部分だけでなく、周辺業務についても合わせて検討したのか?
→本件業務を中心に検討していたので、その他の周辺業務のことまでは検討していませんでした。

4.制度改定を悪用する人が出てきたらどう対処するつもりなのか?
→若い人たちが、このように制度改定して欲しいという自分たちの要望を具体化したもの
だったので、そういう制度を悪用する人のことまでは検討していませんでした。

ということで、概して言えば、Q&Aで聴かれたのは、本人たちが検討していた事柄に
ついてではなく、「検討していなかった、または検討範囲外のこと」についてでした。

こうした提言というのは、ある程度範囲を決めて検討を行うので、その範囲外のことを聞かれると
答えに窮するのは当然です。

それは、逆に言えば、検討範囲内のことについては、よく調査・検討されていたので、
質問しにくかったのかもしれません。

案の定、その後行われた懇親会では、発表会を聴いてくれた役員方、大変機嫌が良く、
「自分達が若い頃は、ここまでのプレゼンは出来なかったよ」
と仰っていました。

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