スピーチが劇的に変わった事例

しゃべり下手の若社長が新中計を発表することに

10年ほど前のこと、ある中堅広告代理店の経営計画策定コンサルをしていた時のことでした。
その会社は創業社長が急逝し、30代の若い息子さんが社長を継いでいました。
そして新社長の右腕ともいうべき人物が中心となり、事業承継計画ともいうべき中期経営計画を
3ヶ月程掛けて立案していたのでした。

まとまってから、では誰が社内向けに発表するかという段になったのですが、
当然新社長からというのが本筋ですが、プロジェクトメンバーから、
ぽつりと「いや、でも若社長しゃべりが下手ですよ。朝礼なんかやっていても、
面白くないので、みんなすぐに聞かなくなっちゃいます。」とのこと。

確かに、プロジェクトメンバー同士で打ち合わせをしていても、若社長は、
気負いを見せつつも要領を得ない話し方をしていました。

それは仕方のないことでした。若社長は、最近まで別の会社で、営業に向かないのか
管理部門の仕事をしていて、理屈は言うんですが、説得力がありません
そういう人が、元社長の息子だからといって「はい、新中計ができました!皆さん、
私の言うことを聞いてこの通りやってください。」と言われても、古株の人も含めて、
みんなが話を聴くかとなれば、否でしょう。仮に、その場は聞いたふりをしていても、
実行面では、協力してくれそうにない事は目に見えていました。

そこで、私から提案して、若社長にまずは人前での話し方の練習から始めてもらうことにしました。
若社長と私の二人だけで、他に誰もいない会議室で、彼には前の方に立ってもらい、
私は観客側に座り、まずは短い朝礼での話を題材に、声に出して話してもらいました。
聞いていると、その内容は、どこかの朝礼訓話集にあるような内容で、
およそ新鮮味とリアリティのない話でした。

私は、「ここからだ」と自分に言い聞かせながら、そもそもの声の出し方や、姿勢、仕草、
視線の持って行き方に加え、話題の選び方話の組み立て方体験談の盛り込み方
感情の込め方等を順々にアドバイスしていきました。
一時間程度のセッションを、二、三回くらいやったでしょうか。

そしていよいよ本番の日となりました。雰囲気のいいスタジオのような場所を借りて、
全社員100名ほどを集めて、新中計の発表会です。みなが座席に着いたところで、
果たして若社長はちゃんとしゃべれるだろうかと関係者は皆不安に思っていました。

司会に続いて、若社長が語り始めました。
最初は少しざわついていましたが、話が進むにつれ、静まりかえり始め、みな話に聞き入る
ようになっていきました。
そして、クライマックスでは、客席の前の方から、女性たちのすすり泣く声が聞こえてきました。
若社長の話に心を動かされたようでした。
あんなに話下手だった若社長が、聞き手の人たちを感動させられるまでになっていたのです。

新中計発表会は、順調に進み、最後は大きな拍手で幕を閉じることができました。
発表会後に、関係者の方々から、「社長の話、今日は良かったですね。」と言われました。
そして若社長からは、「おかげさまでみんなちゃんと聞いてくれました。
ここからが本番なので、実行面を頑張ります。」と感謝と合わせて決意の言葉を頂きました。
私はほっと安堵するとともに、練習の成果が出て良かったと思いました。

この案件はここで我々の仕事は終わったのですが、この会社はその後、この若社長の下、
一致団結して新中計の達成に向けて、邁進することができたそうです。

このように、人は語り方を変えることで、周りの聞く姿勢や、聴き手への影響力を大きく
変えることができます。

そうした語り方を身に着けてもらうために開催することにしたのが、
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