課題解決策検討の視点
課題の解決策を検討する視点は、いくつかありますが、代表的なものを3つ紹介しましょう。
一番多く使われるのが1.事例をもとに発想する方法です。例えば、自社で何かリユース
市場をターゲットにした新規事業を企画しようとした場合に、成功したメルカリの事例を
参考にするとか、新製品開発時に、他社のヒットした商品を購入して分解して研究する
とかという方法があります。
我々は、マネするのが一番簡単な方法なので、何かマネできるものはないかと探すわけ
ですね。それと、実際の成功事例は、それがうまく行っているわけですから、マネしたら
そこそこうまく行くのではないかという期待も持てます。
(続きは、図の下へ)
2番目に多く検討されるのが、技術革新導入法です。例えば、ドローンを使って建築物の
検査を行う等、新しくできるようになった技術を使って課題解決策を検討するのです。
これも、私たちの思考の癖が出ているケースだと思いますが、「何か妙案はないか?」と
いって探す際に、最近の新しいものに飛びつく傾向があります。
ただ、これらの方法は、いい事例やピッタリくる技術がないと解決策が見つからないこと
になってしまいますので、限界があります。
そこで、私が使っている方法に、3番目の論理的に発想する方法があります。
論理的に解決策案を考え出す方法です。
この発想方法には、要素分解法やプロセス分解法があります。
例えば、プロセス分解法の例でいうと、ある商社で新規顧客開拓が進まなかったので、
新規顧客開拓をテーマに活動の検討を行ってもらいました。
その際、新規顧客開拓のプロセスを(1)アプローチ候補リスト作成→(2)ターゲット選定→
(3)ファーストコンタクト→(4)初回面談等と分解していき、それぞれのプロセスで行う
ことを決めていき、実際の計画に落とし込んでいきました。
最初は乗り気でなかった営業マンたちも、だんだん成果が出てくると、目の色が変わり、
積極的に取り組むようになり、その結果、その会社として大きな成果を上げることが
できました。
この論理的に発想する方法は、頭を使う必要があるのと、当てが付きにくいので、
成功確率が事前によみずらいという難点はありますが、「確率の世界で勝負する」という
気持ちを持てれば成功させることができます。
この他にもいくつか課題解決策検討の視点がありますが、続きは、
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