課題には大きく分けて2種類があります。

1つは、「問題解決型の課題」で、何か問題がある際に、それを解決しようとして設定する
課題です。「コスト削減」や「クレーム撲滅」等が典型的です。

そしてもう1つは、望ましい将来像や目標を設定した際に出てくる「ビジョン達成型の課題」
です。
「新商品開発」や「新規事業開発」等がこれに当たります。

特段問題があるわけではないですが、こんなことをやりたいとか、こういう商品が作りたい、
欲しいと
いった場合に設定される課題です。

日本人は、一般的に問題解決型の課題に対処するのが得意です。
トヨタ自動車の社内問題解決法である「なぜなぜを5回繰り返す」等は典型的な問題解決法
です。
この他にケプナー・トリゴー法(KT法)等、世の中にはいろいろな問題解決法があります。

日本の工業製品の品質も、戦後米国のデミング博士から「統計的品質管理法」を学んで、
飛躍的に向上しました。

一方、ビジョン達成型の課題については、これといった手法がありません。
ベンチャーをやっている人などに聞くと、「手法ではなく、熱意が重要では?」というような
答えが返ってきます。

確かに新しいことを始めるのに「こういうことを実現したい」という「熱意」は重要なの
ですが、
それだと方法論にならないので、何か必要ではないでしょうか?

1980年代は、日本企業がその製品品質の優秀さで世界市場を席巻した時代でした。

しかし、その手法もベンチマーキング等の手法でマネされ、優位性が少なくなり、
替わって、マイクロソフトやアップル、最近ではGAFAと呼ばれるような企業に代表される
巨大化したベンチャーが経済を引っ張る時代になりました。

では、なぜ日本からそうしたメガベンチャーがなかなか生まれないのでしょうか?

日本語と英語という言語の問題もあるでしょう。
中国では、アリババなどBATHと呼ばれるGAFAに対応した企業が巨大化してきています。
日本と中国とでは、抱える人口の違いもあります。

ただ、そうした問題以上に、「ビジョン達成型の課題」の重要性が認識されていない、
また、そうした課題を達成する手法が欠如していることにあるのではないかと思えます。

平たい言葉でいうと、「夢やビジョン」が重要視されない、また「その実現方法」もあまり
研究されていないということではないかと思います。

しかし、会社・組織を成長させるには、問題解決型の課題だけでなく、ビジョン達成型の
課題も両方とも
設定する必要がありますね。